摂食障害に苦しむ姿_ケース

心の病気の症状別ケーススタディ「摂食障害」(痩せてキレイになりたい)

【CASE】「摂食障害」(痩せてキレイになりたい)

洋服のショップスタッフとして、スタイルが良くてかわいい同僚ばかりのなかで働くうちに自分の容姿に自信が持てなくなっていった。仕事をしていても、お客さんから「あの店員だけ脚が太い」と思われているんじゃないかと気になり、ダイエットを決意。夕飯はサラダだけにすると、体重がみるみる落ちて楽しくなった。同僚の「痩せたね!」という言葉が快感だった。
そのうちに、夕食を減らすだけでは物足りなくなり、朝や昼も野菜をちょっとだけ、スープをほんの数口などほとんど食べないようにした。友達から「痩せすぎじゃないの?」と言われることが増えたが、「痩せてキレイになった私がうらやましいだけでしょ」と気にもとめなかった。一方で、勤務中に体調不良を起こすことが増えてきた。
そんなある日、一緒にお昼休憩をしていた同僚から、無理やりパンを食べるようにすすめられた。太るから食べたくなかったが、しかたなく一口かじったところ、飲み込んだ瞬間に嘔吐してしまった。それをきっかけに、ときどき無性に食べたくなる衝動が抑えられず、食パンを一斤食べては、罪悪感から吐き出すということを繰り返すようになった。

こうした痩せることへの強い欲求や、自分は太っているという思い込みを抱き、体重が増えることへの嫌悪感、食べることに対する罪悪感から極端な食事制限に走り、低体重、栄養不良による心身の不調を起こした状態は、摂食障害に当てはまります。

摂食障害の症状

摂食障害は、食べられなくなる「神経性食欲不振症」と、過度に食べてしまう「神経性過食症」2つのタイプに大きく分けられます。さらに、神経性食欲不振症には、とにかく食べない「制限型」と、嘔吐や下剤などで食べた事実をなかったことにしようとする「むちゃ食い/排出型」があります。
摂食障害の基本的な要因は、自分に自信がないというコンプレックスで、これを他人に指摘されたり、自分の中で不満として膨らんだりすると、不食や過食を引き起こします。ほうっておくと、とくに神経性食欲不振症の場合は、低体重と栄養失調により命に関わる危険があります。また、低栄養が進むと、抑うつパーソナリティ障害(人格障害)といった精神面の合併症を引き起こす可能性ことも。容姿に敏感な若い女性に多い障害です。

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