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治療情報&ネット検索術 情報はどうやって探せば良いか?

心の病気になったときのインターネット活用術

いまや、心の病気に関する情報は、インターネット上にあふれています。膨大な情報の中から、本当に有益な情報を見つけることは、簡単なようで意外と難しいものです。どんなふうに検索すれば、一発とはいかないまでも数回で、必要な情報にたどり着けるのでしょうか。心の病気を改善へと導く良い情報を得るために欠かせない、ネットの上手な活用のコツや、検索方法をご紹介します。

効率的な検索テクニック

AND検索とOR検索を組み合わせる方法

<AND検索とは>
私たちが通常行っている検索方法です。「うつ 治療 クリニック」など、キーワードA+スペース+キーワードBと入力すると、入力したキーワードすべて含むページを探し出します。キーワードは、最大32語まで列記できます。

<OR検索とは>
「うつ OR 躁うつ」などのように、キーワードA+スペース+OR(半角英文大文字)+スペース+キーワードBと入力すると、AとBのいずれか1語を含むページを探し出します。

  • 例1:「仮面うつ」や「隠れうつ」と呼ばれる心の病気の症状について調べたいとき。
    「仮面うつ OR 隠れうつ 症状」と入力すると、「仮面うつ」または「隠れうつ」という言葉を含み、同時に「症状」という言葉を含むページを探し出します。
  • 例2:東京の日本橋か八重洲にある心療内科を探したいとき。
    「心療内科 東京 日本橋 OR 八重洲」と入力すると、「心療内科」「東京」という言葉を含み、なおかつ「日本橋」または「八重洲」という言葉を含むページを探し出します。

AND検索とNOT検索と組み合わる方法

<NOT検索とは>
「うつ -仮面うつ」などのように、キーワードA+スペース+半角マイナス+キーワードBと入力すると、Aという言葉は含むがBという言葉は含まないページを探し出します。

  • 例3:うつ病の改善に重要と言われる栄養素の「トリプトファン」が摂取できる料理のレシピを知りたいけれど、サバやアジはアレルギーがあってNGというとき。
    「トリプトファン レシピ -サバ -アジ」と入力すると、「トリプトファン」「レシピ」の両方を含み「サバ」「アジ」の両方の言葉を含まないページを探し出します。

ORやNOTの使い方が複雑で分からない…という方は、Googleの検索オプションやYahoo!の検索ヘルプを使うと良いでしょう。

Google検索オプション
http://www.google.com/advanced_search

Yahoo!検索ヘルプ
http://www.yahoo-help.jp/app/answers/list/p/595/c/948,1729

 

)検索キーワードを結果ページに表示させる方法

検索したキーワードが開いたページのどこにあるか一目で分かる方法です。ただし、スマートフォンではこの方法は使えません。また、Googleでも現在、この方法は使えません。

  • 例4:「統合失調症」という言葉で検索したページの、どこにその言葉があるか知りたいとき。
    検索結果の一覧が出たら、読みたいページのURLの後ろにある「キャッシュ」をクリックすると(図1)、開いたページの「統合失調症」の文字がマーキングされます(図2)。

■図1 検索結果画面

検索結果画面のサンプル


■図2 表示画面

表示画面のサンプル

 

検索結果から読むべきサイトを素早く見つけるには

最初の検索キーワードの組み合わせで欲しい情報がほとんど見つからなければ、キーワードを変えていきましょう。たとえば、

  • 1番目のキーワードを残して、2番目のキーワードを変えてみる。
  • 1番目と2番目のキーワードを残して、3番目のキーワードを加えてみる。
  • 1番目のキーワードを残して、2番目と3番目のキーワードを加えてみる。
  • 1番目と2番目の両方のキーワードを変えてみる。

これくらい試せば、たいてい欲しい情報は見つけられるはずです。

あるいは、別の言葉に換えてみても良いでしょう。たとえば、「治療」の別の言い方を知りたいときは、「治療 言い換え」または「治療 類語」で検索すると、簡単に別の言葉がみつかります。

気をつけたいこと

インターネットから情報を得るとき気をつけなければならないのが、信頼性です。インターネット上を流通する情報は、ひとことで言えば玉石混淆。内容も千差万別ですが、どんなサイトかによって、信頼性をある程度判断することはできます。

  • 厚生労働省をはじめとする公的機関のサイト
    信頼性は高いですが、データはやや古いことがあります。
  • 大学や研究機関の公式サイト
    信頼性・専門性はかなり高く、最新の研究成果が掲載されていることも。
  • 製薬会社など民間企業の情報提供サイト
    信頼性は高く、網羅性も比較的高いと言えるでしょう。ただし、自社製品の販売を阻害する情報はあえて掲載していない可能性も。
  • 病院・医院のサイト
    信頼性は高いといえますが、医師の得意分野や治療方針などに合った情報をピックアップして掲載している可能性があります。
  • カウンセリングや各種セラピストのサイト
    薬物療法以外の治療法の情報が多く見つかります。信頼性は、カウンセラーやセラピストの知識や経験によるところが大きいので、個人差があるといえるでしょう。
  • Webマガジン
    マスメディア大手の記事情報は、比較的信頼できると考えて良いでしょう。
  • ブログ
    個人の体験や考え、商品販売に誘導する記事など、さまざまな情報が混在しています。
  • まとめサイト
    特定のテーマについて、複数のサイトを参照して紹介するサイトです。概要を理解するには便利ですが、意図をもって編集されている場合も。
  • 掲示板
    基本的に匿名性が高い中での自由な書き込みであるため、情報はあくまでも個人の知識や経験、感想の範囲と考えるのが良いでしょう。ネガティブな表現が多い掲示板もあるので、そういったところに入り込んだときは、できるだけ速やかに引き返すことをおすすめします。

 

それでも、もし、いま「自分に何が起きているのか分からなくて、検索できない」という場合は、

次に、困っている人のための検索ガイド─1 を読む

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