心の病気の始まりに気づく 眠れない【体験談:前編】

心の病気の始まりに気づく 眠れない【体験談:前編】

周囲に言われて気づいたわが身の激変

女性・45歳。発症時は38歳。28歳のとき自営業の男性と結婚。主婦として仕事が忙しい夫を支えてきた。2人の息子に恵まれ日々充実した毎日だったが、夫に女性の影がちらつき始めた頃から、眠れなくなるように。

生きる基本を忘れたように、眠れない、食べられない

2人の息子が小学校1年と6年になったとき、不眠の悩みが始まりました。きっかけは、夫の女性関係。以前から夫は帰宅が遅く、私も帰りを待って深夜に寝る生活でしたが、女性関係を疑うようになってからは、夫が帰宅した後も気持ちが休まらず、床に入っても眠れません。そのまま朝を迎えることも、しばしばありました。夜寝ていないのですから日中眠くなっても良さそうなものですが、子どもたちを学校に送り出した後も、まったく眠くなりません。そのうえ、食事も満足にとっていなかったと思います。まるで、「寝る」とか「食べる」といった生きる基本を忘れてしまったかのようでした。

そんな状態ですから、気分も体調も良いはずがありませんが、そのときは、「心の病気」だなんて考えもしませんでした。生理不順だったこともあり、「少し早いけど更年期かな?」という程度の意識でしたね。

週間で15Kgもの激やせに気づかないという「異常」

眠れない日々が2週間ほど続いた頃、たまたま電話をくれた母に体調の話をしたところ、心配して様子を見に来てくれました。そして、私を一目見るなり「そんなにやせてどうしたの?!」と言うのです。私自身、気づいていませんでしたが、2週間で15Kgも痩せていたのです。慌てた母に連れられて婦人科へ行き、先生と話し始めたとたん、わけもわからず涙が止まらなくなりました。それを見た先生に「これは、カウンセリングを受けたほうが良いですよ」と言われたことで、ようやく私も「え、そうなんだ…」と気づきました。

言われてみれば、その通りです。当時の私は、眠れない、食欲がないだけでなく、お笑いのTV番組を観ても全然笑えないし、人に会いたくなくて子どもたちの学校の用事も休みがち。イライラしたかと思えば、ボーっとしたり、自分が激やせしたのにも気づかなかったり。どう考えても普通ではありませんでした。もともと快活でストレスを溜め込むほうではなく、だからこそ気づくのが遅れてしまいましたが、私の状態は、よく聞く「うつ」の症状にぴったり当てはまっていたのです。でも、気づいたからといって体調が良くなったわけではありません。本当のつらさは、その後にやってきました。

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