孤独の悲しみに膝を抱え顔を伏せる女の子

心の病気の始まりに気づく いつも不安【体験談:前編】

不安感から心身のバランスを崩す

女性・49歳。スピリチュアルカウンセラー。感受性が強く、母親との縁が薄かったこともあって、子どもの頃からいつも不安を抱えて過ごす。ネガティブなエネルギーの影響を受けやすく、それが心身の健康にも影響を与えていた。

母との別離の予感に心を痛めた子ども時代

生まれたときからとても感受性が強く、いわゆる「霊感」のある子どもでした。記憶力も並はずれて良くて、一番古い記憶は、たぶん生後半年くらいのときです。どういうわけか、母とは長く一緒にいられないことが分かっていて、いつも不安でたまらなかったのを覚えています。意識は大人びていたかもしれませんが、人としての感情はごく普通にありましたので、自分を優しく守ってくれる存在と早くに別れなければならないという悲しみと不安は、相当なものがありました。

それが、子ども時代の私に大きく影響していたと思います。家庭環境にあまり恵まれていなかったこともあり、お世辞にも「明るく快活」とか「元気で行動的」といった感じではありませんでした。当時のことはあまり思い出したくありませんが、ただただ生きていくのに精一杯。毎日がいっぱいいっぱいでした。そんな中、生後半年の私が直観したとおり、母は、私が中学2年に上がって間もなく病気で亡くなりました。

さまざまな不調から負のスパイラルに陥る

生きていくのに精一杯の10代、母を失った私は、心身がどんどん蝕まれていくような気がしていました。自分自身がネガティブな状態だと、さまざまなネガティブエネルギーを引き寄せてしまいます。人のネガティブな思いを被ることで心身が一時的に不調となる、「霊障(霊的障害)」と呼ばれる現象もその一つです。私の場合、それは毎晩の「金縛り」や「憑依」現象として表れました。寝ていると突然、身体が動かなくなるのです。その苦しさと恐怖は毎晩経験しても慣れることはなく、夜になって布団に入ることが嫌で嫌で仕方なく、ついには不眠症になりました。これをきっかけに心身のバランスが崩れ、自律神経失調症、アレルギー、頭痛、めまい、うつ症状など、さまざまな不調に苦しむようになりました。さらには運気も低迷し、何をやってもうまくいかない「負のスパイラル」に陥ってしまったのです。

20代になってからも、霊障は相変わらず日常茶飯事でした。持って生まれた能力によって、不調の原因が霊障だということは分かっても、当時の私は自分ではどうすることもできません。憑かれたな、と思ったらしかるべきところへ出かけ、払ってもらう、ということを繰り返すしかありませんでした。人生そのものも苦労が多く、死にたくなったことも一度や二度ではありませんが、幸か不幸か死ぬ勇気もありません。そんな自分をただただ否定し、苦しみの中で日々を過ごしていました。

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