心の病気のための運動学コラム 第1回 メンタルヘルス運動指導士・指導員

心の病気のための運動学コラム 第1回 メンタルヘルス運動指導士・指導員

運動と精神医学の関係を深める資格制度

近年、うつ病統合失調症などの予防・改善において、運動による効果が注目・重要視されるようになってきています。運動がもたらす効果の科学的根拠も数多く報告されているものの、実際には治療にどのような運動をどの程度取り入れるのか、十分に確立していない現状もあります。
そうした中、運動がもたらす治療効果の検証専門の運動指導者の育成を目的に設けられたのが、日本スポーツ精神医学会認定の「メンタルヘルス運動指導士・指導員」資格制度です。いずれも精神医学や運動療法に関する基礎知識を有していることが資格取得の条件の一つとなっており、精神科医をはじめとした医療関係者、福祉士、運動指導関係者などが対象です。

いま巷では、パーソナルトレーナーや健康運動指導士など、運動指導を行う方々も徐々に増えてきていますが、うつ病の予防や改善のための運動療法を指導できるような、精神医療についての体系的な知識と経験をもった専門家はまだまだ少ないのが現状です。
今後、メンタルヘルス運動指導士・指導員の存在が広く認知され、有資格者が増えていくことで、患者さん一人ひとりの状態に即した、最適な治療プランの立案・提供が可能となります。それによって、これまでの薬物療法や認知行動療法、食事療法などと併せて、精神科領域での運動療法の積極的な利活用が予想されます。運動療法を取り入れることで、治療品質の向上はもちろん、患者さんにとっても自分でリフレッシュできる選択肢が増えるなど、運動療法の今後の広がりが期待されています。

 

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