心に良い食事の摂り方─5 糖の摂り方が心のあり方を左右する(後編)

心に良い食事の摂り方─5 糖の摂り方が心のあり方を左右する(後編)

糖の摂り方が心のあり方を左右する(後編)

機能性低血糖症を改善するには

甘い清涼飲料水やお菓子を毎日大量に飲食するなど、糖質を過剰に摂取する食生活を長期間続けると、血糖値を安定させるメカニズムが疲弊してうまくコントロールできなくなり、心身に異常をきたすことがあります。疲れやすくうつ傾向になるほか、動悸がしたり、些細なことでキレたりすることもあります。これが、機能性低血糖症です。
一般的な糖尿病の治療プロセスで低血糖状態に陥った場合は、飴をなめたりブドウ糖注射を行うなどの方法で、体内に糖分を補充します。しかし、食事が直接の引き金となって起きる機能性低血糖症は、むやみに糖を補充するのは逆効果になることもあります。機能性低血糖症は、何よりもまず普段の食生活を見直すことが大事です。その上で、以下のことを心がけると良いでしょう。

①糖の摂取を控える
特に、消化吸収の早い単糖(ブドウ糖、果糖)と2糖(ショ糖)はできるだけ控えましょう。具体的な食品としては、砂糖(上白糖、グラニュー糖、角砂糖など精製度の高いもの)、でんぷん(白米、餅、うどんなど)が挙げられます。もちろん、砂糖やでんぷん単体だけでなく、それらを使用した食品も含まれます。ブドウ糖は脳のエネルギーとなりますが、砂糖やでんぷん以外からも摂取できるので、あまり心配しなくて大丈夫です。

②カフェイン、アルコール、タバコの摂取を控える
カフェインもアルコールも、肝臓のグリコーゲンをブドウ糖に分解して血糖値を上げる作用があります。しかも、日本酒や果実酒、カクテルなどのアルコール飲料には、それ自体に糖が含まれていますので、少ない量でも糖の摂取過剰となります。タバコのニコチンも血糖値を上げる作用があります。

機能性低血糖症の判定方法

機能性低血糖症かどうかは、75g経口ブドウ糖負荷試験で判断ができます。これは、前夜から絶食して空腹の状態で血糖値を図り、その後、ブドウ糖75gを溶かした水を一気に飲んで負荷をかけ、30分後~6時間後まで血糖値の変化を測定するというものです。この試験の結果は、大きく3つに分かれます。

①正常型
負荷後30分~1時間で血糖値は最高に達し、3~4時間で空腹時の値付近まで下がりますが、どんなに下がっても空腹時の80%を下回ることはありません(下記「正常型」グラフ参照)。
グラフ1_正常型

②反応型
負荷後30分~1時間で血糖値は1.5倍以上に上昇しますが、3~4時間で空腹時の80%以下にまで下がり、また次第に上がってきます(下記「反応型」グラフ参照)。
グラフ2_反応型

③無反応型
負荷後、時間が経っても血糖値に大きな変化が起きません(下記「無反応型」グラフ参照)。

出典:”低血糖症治療の会 低血糖症資料” 柏崎良子(発行年不明)『栄養医学の手引』より抜粋
<http://teikettou.com/lbs/book_tebiki48.php>(参照2016-5-5)

反応型は、まさに、血糖値をうまくコントロールできず乱高下している状態と考えて良いでしょう。また、無反応型は反応型よりもさらに低血糖症の症状が進んだ状態で、疲れやすく、うつ傾向の人に多いとも言われていますが、糖の過剰摂取によるものよりも、副腎・下垂体・甲状腺に関わる疾患によるケースが多いようです。
甘いもの、白米や餅などの炭水化物、アルコールを毎日のように飲食し、些細なことでキレたり、やる気が起きなかったりという症状に日常生活を脅かされている人は、一度、この検査を受けてみるのも良いでしょう。ただし、この検査は一気に多量のブドウ糖を経口摂取するため、すでに糖尿病と確定している方にはおすすめできません。また、医師の間でも機能性低血糖症は理解が広まっているとは言えないようなので、病院選びは慎重に行いましょう。「機能性低血糖症 75OGTT うつ クリニック」などのキーワードでインターネット検索すると、対応可能な医療機関が見つかります。

※機能性低血糖症の詳しい情報は、下記にてご紹介しています。
心に良い食事の摂り方─3 糖の摂り方が心のあり方を左右する(前編)」を読む
心に良い食事の摂り方─4 糖の摂り方が心のあり方を左右する(中編)」を読む

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