心の病気の症状別自己診断(セルフチェック) 統合失調症スペクトラム障害
統合失調症スペクトラム障害
自己診断(セルフチェック)
【統合失調型パーソナリティ障害】
1. 他人が話しているのを見ると、自分の悪口を言われている気がする。
2. 迷信を信じやすい。または、霊感や超能力は絶対にあると思う。
3. 他人には見えないものが見えたり、聞こえないものが聞こえたりするように思う。
4. 話が回りくどい、分かりにくいと言われることが多い。
5. 簡単には他人を信用しない。
6. 感情の表現が他人と違う。または、ほとんど感情が動かない。
7. 奇抜な恰好をしている、言動が奇妙だと言われる。または自分でそのように思う。
8. 親や子どもなど近しい家族しか信頼できない。友達がいない。
9. 人とのコミュニケーションが不安で、つい悪い結果を想像してしまう。
上記の項目で5つ以上該当する場合、
「統合失調型パーソナリティ障害」の疑いがあります。
【妄想性障害】
1. ひとつ(または複数)の妄想が1カ月以上続いている。
2. 以下のA~Eの中で2つ以上あてはまる項目があるが、それらが1ヵ月以上続いたことはない。
A 妄想
B 幻覚
C 話の脱線や支離滅裂な会話
D まとまりのない言動
E 感情の平板化・意欲欠如
3. 妄想や妄想の影響以外は、目立って奇妙な言動はない。
4. 躁病的だったり抑うつ的だったりもするが、期間的には妄想のほうが長い。
上記の1~4のすべてに該当する場合は、「妄想性障害」の疑いがあります。
【短期精神病性障害】
1. ひどくまとまりのない行動があり、なおかつ以下のA~Cにあてはまる項目がある。
A 妄想
B 幻覚
C 話の脱線や支離滅裂な会話
2. 1のような状態になると1日以上続くが、1カ月未満で治まる。また、その後は完全に以前と同じ状態に戻っている。
上記1、2のどちらにも該当する場合は、「短期精神病性障害」の疑いがあります。
【統合失調症様障害】
1. 以下のA群とB群のどちらにもあてはまる項目がある。
A群 妄想・幻覚・話の脱線や支離滅裂な会話
B群 まとまりのない言動・感情の平板化や意欲欠如
2. 1の状態が1ヶ月以上、6ヶ月未満続いている。
3. 1の状態のとき、抑うつ状態や双極性障害の状態は同時に起きていない、または、起きていても時期で見ると半分以下である。
上記1~3のすべてに該当する場合は、「統合失調症様障害」の疑いがあります。
【統合失調症】
1. 以下のA群とB群のどちらにもあてはまる項目がある。
A群 妄想・幻覚・話の脱線や支離滅裂な会話
B群 まとまりのない言動・感情の平板化や意欲欠如
2. 1の状態が始まってから、仕事や学業、対人関係、自己管理などの機能が著しく低下した。
3. 1の状態が6ヶ月以上続いている。
4. 1の状態のとき、抑うつ状態や双極性障害の状態は同時に起きていない、または、起きていても時期で見ると半分以下である。
上記1~4のすべてに該当する場合、「統合失調症」の疑いがあります。
ただし、自閉スペクトラム症や小児期発症のコミュニケーション症の病歴がある場合は、
この限りではありません。判断は非常に複雑になります。
DSM 第4版から第5版への変更点の概略
DSM第4版では「統合失調症」と「妄想性障害」「短期精神病性障害」「統合失調症様障害」は異なる疾患とされていました。しかし、第5版では、これらは統合失調症の一連の連続体(スペクトラム)とみなされるようになりました。
統合失調症スペクトラム障害は、「妄想」「幻覚」「思考の解体(話の脱線や支離滅裂な会話)」「緊張病性の言動(まとまりのない言動)」「陰性症状(感情の平板化・意欲欠如)」という5つが中核症状となります。それらの症状があるかないか、相対的に強いか弱いか(程度や持続時間)によって、「統合失調型パーソナリティ障害」「妄想性障害」「短期精神病性障害」「統合失調症様障害」「統合失調症」に分類されます。
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