
心の病気の症状別自己診断(セルフチェック) 睡眠障害
睡眠障害
自己診断(セルフチェック)
【不眠障害】
1. 睡眠の量や質に不満があり、以下の項目に該当するものがある。
A 寝つきが悪い。
B 夜、何度も目が覚めたり、1度目が覚めると眠れなくなる。
C 朝、予定よりもずいぶん早い時間に目が覚めて、再び眠れなくなる。
2. 1のような状態(以下、不眠状態)であることにより、実際的な身体の痛みや精神的な苦痛があったり、機能が損なわれることがある。また、仕事や勉強などの社会生活に何らかの障害が出ている。
3. 不眠状態が1週間に3夜以上ある。
4. 安眠できる環境のもとでも、不眠状態が起きる。
上記1~4のすべてに該当する場合は、「不眠障害」の疑いがあります。
・不眠状態が1ヵ月以上、3ヵ月未満続いている → 一時性不眠障害
・不眠状態が3ヵ月以上続いている → 持続性不眠障害
・不眠状態が1年間に2回以上ある → 再発性不眠障害
【過眠障害】
1. 平均して毎日7時間は持続的に眠っており、以下の項目に該当するものがある。
A 昼間、何度も眠くなったり、実際に居眠りしてしまうことがある。
B 毎日長時間(9時間以上目安)寝ているのに、「よく寝た」という感じがない。
C 一度目が覚めても、すぐにまた眠くなる。
2. 1のような過眠状態(以下、過眠状態)を1週間に3度はあり、それが3カ月以上続いている。
3. 過眠状態があることで、実際的な身体の痛みや精神的な苦痛があったり、機能が損なわれたりすることがある。また、仕事や勉強などの仕事や勉強などの社会生活における言動、肉体的機能や精神面に何らかの障害が出ている。
上記1~3のすべてに該当する場合は、「過眠障害」の疑いがあります。
・日中起きていることが辛い状態が週1~3日ある → 軽度過眠障害
・日中起きていることが辛い状態が週3~4回ある → 中等度過眠障害
・日中起きていることが辛い状態が週5~7回ある → 重度過眠障害
【ナルコレプシー】
1. 我慢できないほど眠くなったり、実際に眠ってしったりすることが、1日に何度か起こる。そしてその状態が週3回以上起こり、3カ月続いている。
2. 以下のいずれかに当てはまる。
A 笑いや冗談がきっかけで、急に全身または腰や下肢の力が左右同時に抜けてしまうことがある。
B 自分の気持ちや意思とは関係なく、突然しかめ面になったり、顎が開いたり、全身の力が抜けたりする。
上記1か2のいずれかに該当する場合は、「ナルコプレシー」の可能性があります。
・感情の高ぶりで筋肉に突然力が入らなくなる「情動脱力発作」が週1回以下、
昼間のうたた寝の必要性は1日に1~2回程度で夜はよく眠れている
→ 軽度ナルコレプシー
・「情動脱力発作」は毎日か数日に1回、夜間よく眠れず、昼間のうたた寝が複数回必要
→ 中等度ナルコプレシー
・薬で改善できない「情動脱力発作」が1日に複数回起き、1日を通していつも眠い状態。
さらに、夜の睡眠も不十分な状態
→ 重度ナルコプレシー
DSM 改訂第4版から第5版への変更点の概略
DSM改訂第4版の「原発性不眠症」は、第5版で「不眠障害」になりました。診断には、睡眠困難状態が週3回、3カ月以上続くという条件がつき、ほかの精神疾患や肉体的な病気の併存があるかないかを特定するようになっています。また、改訂第4版の「原発性過眠症」は第5版では「過眠障害」になりました。
なお、不眠障害、過眠障害と並ぶ大分類のひとつである「ナルコプレシー」については、下位分類や診断が細かくなり、バイオマーカーによる診断基準も含まれました。
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