自分で行う認知行動療法

認知行動療法を知る 自分で行う認知行動療法

認知行動療法(CBT)は、自分の認知の偏りや歪みに気づき、修正していく心理療法で、うつ病、統合失調症、全般性不安障害、パニック障害、強迫神経症などに有効です。この療法は、医師や臨床心理士にガイドしてもらうだけでなく、書籍やWebサイトを活用してセルフで行うことも可能です。

準備その1:自分の状態を確認する

認知行動療法は、自分自身を観察し、考え、行動していく療法で、一定期間継続して行う必要があります。時間や気持ちのゆとりがないと、負担がかかって逆効果になることもあるので、まずは今の自分の状態をチェックしましょう。

□ 1日1時間くらい認知行動療法に取り組む時間的余裕がある
□ 自分の言動を思い出して、それについて考えることができる
□ 考えたことを、文章にして書きとめることができる

上記3つの項目について、「今の自分には負担が大きい」と思うのであれば、まだ取り組むタイミングではないかもしれません。もう少し、心と体と時間にゆとりができてからスタートしましょう。焦ることはありません。

準備その2:自分に合ったワークブックを探す

セルフで行うといっても、やはり何らかのガイドとなるものは必要です。これは、書籍やWebサイトにあるワークブックを大いに活用しましょう。おすすめの書籍とWebサイトを下記にご紹介します。

【書籍】

  • こころが晴れるノート ― うつと不安の認知療法自習帖 大野裕/創元社
    http://amzn.to/2a3eTuS

【Webサイト】

  • セルフカウンセリング 認知行動療法
    ※会員登録は無料
    http://cbt-c.info/
  • 大野裕の認知行動療法活用サイト こころのスキルアップ・トレーニング
    ※会員登録は有料
    http://www.cbtjp.net/

準備その3:(可能なら)協力者を見つける

自分の考え方や言動を客観的にとらえるという作業は、なかなか難しいものです。そんなときは、誰か話を聞いてもらえる人がいるとワークを進めやすくなります。絶対に必要なことではありませんが、家族、友人、知人、かかりつけのドクターなど、気軽に話ができる協力者がいるとベターです。

取り組みスタート:まずは1週間を目標に

認知行動療法は、「生きづらさ」の理由をみつけて修正していくワークです。決して、自分自身を否定したり、責めたりすることではありません。とはいえ、取り組み初めのころは、あまり直面したくないことと向き合う時間がしんどかったり、いろいろ思い出すのが面倒になったりして、すぐにやめたくこともあるでしょう。そんなときは、同じ悩みを持ち、少しだけ前をいく人たちの体験談が励ましになるかもしれません。

<体験談>
https://www.c-notes.jp/diseases/adjustment_disorder/experiences/cure/2
http://cognitive-therapy.net/taiken.html
http://cognitive-therapy.net/taikenman.html

取り組む決心ができたら、まずは1週間を目標にワークを続けてみてください。1週間できたら、もう1週間。そんなふうに続けていくうちに、日常生活が少しずつ楽になってきたらしめたものです。さあ、準備を始めましょう!

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