パニック発作に苦しむ姿_ケーススタディ

心の病気の症状別ケーススタディ「パニック発作(パニック障害)」(突然、死ぬかと思うような発作が起きる)

【CASE】「パニック発作(パニック障害)」(突然、死ぬかと思うような発作が起きる)

新プロジェクトのため本社から事業所に出向し半年、大詰めの作業で連日終電ギリギリまで仕事というのが1ヵ月ほど続いていたある日、取引先への営業のためプラットホームで電車を待っていると突然視界がチカチカし始めて、胸が苦しくなるような感覚に襲われた。次第に呼吸困難、動悸、冷や汗が出て体が痙攣するような状態になり、駅の救護室へ。心臓発作や脳梗塞になって「このまま死ぬのでは?」と思ったが、15分ほどで症状は治まり、念のための検査でも体に特段の異常は見当たらない。
しかし、それ以来「またあんなことが起きたら……」と考えるようになり、電車に乗るのをためらうようになってしまった。その結果、電車に乗るのが遅れて約束に遅刻したり、会社の経費で落とせないのにタクシーを利用して妻に怒られてしまったり、生活がしづらく、生きるのを窮屈に感じるようになっている。

何の原因もなく起こる突然のこうした状態パニック発作であり、「また同じことが起こるのでは?」という気持ちは「予期不安」に当てはまります。

パニック発作の症状

突然、命の危険を感じるような動悸や窒息感に襲われるのが「パニック発作」です。パニック発作が起こるはっきりとした理由はわかっていませんが、たとえば疲れているときや、体調面が優れないとき、緊張状態にあるときなどに起こりやすくなります。また、電車や公共の広場、人混み、運転中など、ある特定の場所で起こるということもあります。
パニック発作を経験し、何度か繰り返すようになると、「予期不安」が生じるようになります。「予期不安」とは、「またパニックを起こしたらどうしよう」と不安になることです。
このような症状が起きるようになると、生活の活動範囲が狭まり、精神的にも消極的になる傾向が強くなっていきます。たとえば、過去に電車の中でパニック障害に見舞われたことで、電車に乗るのを避けるようになったりします。そうして生活に不便が起きる一方、外出そのものをしたくなくなり、家に引きこもりがちになっていきます。
こうしたパニック発作によって起こる心身へのストレスが、うつ病へとつながる可能性もあります。

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または、パニック障害の改善ステップ を読む

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