不眠障害に悩む姿_ケーススタディ

心の病気の症状別ケーススタディ「不眠障害」(眠れない)

【CASE】「不眠障害」(眠れない)

以前から、重要な会議やプレゼンの前夜などは、緊張からなかなか眠れなかったり、夜中に突然目が覚めてしまうことが多かった。誰にでもあることだと、さほど気にしていなかったが、1ヶ月ほど集中して会議やプレゼンが続いた際、夜眠れないせいで昼間に突然睡魔に襲われてしまうことが増えてきた。同時に、普段の夜も寝つきが悪くなるように。そうなると、「今日はちゃんと眠れるだろうか」と、不安に思い、床に入ってもその心配ばかりして、結局朝方まで眠れないことも多くなった。昼間の睡魔や疲労感、慢性的な睡眠不足でイライラしたり頭がボーッとすることから、仕事の集中力も低下。ケアレスミスが増えてきた。また、家族からは、寝ているときのいびきが激しくなった、寝言が増えたと言われるようになった。

こうした眠れなかったという事実をきっかけに、眠ることへの不安を覚え、「ちゃんと眠れるだろうか」という心配で、眠りにつきにくく、睡眠の質が低下した状態、また、昼間は睡眠不足で眠いのに夜になると目が覚めるといった状態は、睡眠障害における「不眠障害」に当てはまります。

不眠障害の症状

睡眠障害とは、さまざま病気や原因による過眠や不眠の状態を総称したものです。大きく分けると「続発性不眠症」「原発性不眠症」があります。
たとえば、夜の工事の音がうるさい、悩み事を抱えていてついそのことを考えてしまう、何らかの病気や服用している薬の影響など、はっきりとした理由がある不眠を「続発性不眠症」といいます。原因が解消されると不眠症も改善するため、一過性のものと考えられます。一方、はっきりとした理由がなく不眠状態が続くことを「原発性不眠症」といいます。原発性不眠症の大きな特徴は、「今日は早く眠れるだろうか」「もし眠れなかったら明日に響くから嫌だな」など、眠れないという経験が眠りへの不安を掻き立て、さらに眠れないという悪循環が起こることです。現代では、とくにこの「原発性不眠症」で悩む人が増えています。原因がはっきりしないというものの、その根底にはストレス社会と言われる現代社会の環境、食生活や生活リズムなどライフスタイルの悪化による影響が考えられています。また、続発性不眠症によって不眠を経験したことで、原発性不眠症になる場合もあります。

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