心の病気のための食物学コラム 第3回 夜だけ過食してしまう「夜間摂食症候群」

心の病気のための食物学コラム 第3回 夜だけ過食してしまう「夜間摂食症候群」

夜だけ過食してしまう「夜間摂食症候群」

これまで触れてこなかった食行動の異常に、「夜だけ過食してしまう」というものがあります。昼間は普通に食べているのに、寝る前になると何か食べたくなり、眠るまで食べ続けるという症状です。いったんは食べずに眠りについても、夜中に目が醒めてしまうと食べずにいられないという場合もあります。夜間に大量に飲食をするため、翌朝は食欲がなく食べられません。こうした症状は、夜間摂食症候群(NES:Night Eating Syndrome)と呼ばれています。原因は、多くは不適切なダイエットによるストレスだと言われ、何か食べたいという欲求を無理に抑えると、ますますストレスを感じてしまい、眠れなくなってしまうことも。これに生活サイクルの乱れが加わると、状況はさらに悪化します。

実は、夜間摂食症候群(NES)は正式な診断名ではなく、摂食障害の一つとして捉えている医師も少なくありませんが、生活習慣の異常とみなす医師もいます。しかし、いずれにしても好ましくない状態であることには変わりません。長期化するようであれば、認知行動療法などで改善を図る必要があるでしょう。

なお、夜間摂食症候群(NES)と似た症状に睡眠関連食行動障害(SRED:Sleep Related Eating Disorder)があります。睡眠関連食行動障害(SRED)は、寝ている間に無意識に飲食をする病態です。夜間摂食症候群(NES)がはっきりと目覚めた状態で飲食しており、翌朝も食べた記憶が残っているのに対し、睡眠関連食行動障害(SRED)は、食べている最中はいわゆる「寝ぼけ」の状態で、翌朝も食べていた記憶がありません。また、夜間摂食症候群(NES)が正式には病気と認められていないのに対して、睡眠関連食行動障害(SRED)は睡眠障害の一種として診断されます。

Top photo by erik aldrich

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