心の病気の症状別改善ステップ 双極性障害(躁うつ)

心の病気の症状別改善ステップ 双極性障害(躁うつ)

改善ステップ:双極性障害(躁うつ)

症状と経過

双極性障害(躁うつ)は、気分障害に分類される病気です。うつ病はうつ状態だけが起こるのに対し、双極性障害は躁状態が続く、または躁状態とうつ状態が「寛解(症状が出ていない状態)」期間をはさんで交互に起きます。比較的治療方法が整っているため、早期にきちんと治療すれば十分な回復が見込めます。しかし、放置していると、生命の危機をもたらすようなうつ状態と、自分でもコントロールができなくなるほどの激しい躁状態を繰り返すうちに重症化し、人間関係や社会生活に支障をきたして人生を揺るがすことにもなりかねません。
双極性障害(躁うつ)の治療では、再発予防が非常に重要です。ここで難しいのは、うつ状態でもなく躁状態でもない寛解の期間に、治ったと思って治療を中断し、再発するケースが多いことです。寛解の期間にも治療を継続できるかどうかが、再発防止のポイントとなります。
また、双極性障害(躁うつ)になると、躁状態の自分が「本来の姿」だと錯覚しがちです。このため、寛解状態なのにマイナスの状態にあるとネガティブにとらえ、症状を悪化させてしまう場合もあります。そうならないためにも、自己判断をせず、主治医の指示に従って治療を続けることが大切です。双極性障害(躁うつ)の具体的な治療法は、気分安定薬などの服薬を中心とした薬物療法と、認知行動療法などの心理療法が一般的です。早期に治療を進め、1~3カ月に1回の定期的な外来に加え、薬でのコントロールで再発を防ぐことができれば、日常に支障なく過ごせるようになります。

薬物治療

気分安定薬や向精神病薬、睡眠薬などを症状に合わせて服用します。いずれも、長期間にわたり継続する必要があり、副作用を伴います。

非薬物治療・療法

  • 認知(行動)療法
    障害によって生じた物事の考え方や受け取り方(=認知)のゆがみを、現実に沿ったものに変え、必要に応じて行動も意識的に変えていくことにより、ストレスを軽減する療法です。うつ状態のときに陥りがちな、否定的な考え方を肯定的に捉えられるように学び、気分を調整していきます。
  • 対人関係・社会リズム療法
    ストレスの原因となっている対人関係を改善する「対人関係療法」と、日常生活での行動を記録して安定した生活リズムを整える「社会リズム療法」を組みわせ、気持ちの振れ幅を抑えていく療法です。
  • ECT(電気けいれん療法)
    頭皮に電極をつけて通電し、脳に刺激を与える療法。長期にわたる薬物療法で服薬効果が得られなくなった場合などに用いられます。比較的即効性があり、医療技術が進んだことでリスクも低下していますが、記憶障害などの副作用があるため慎重な検討が必要です。

よりスムーズな回復のために

双極性障害(躁うつ)の原因は、いまだに解明されていません。しかし、生活リズムの乱れが症状悪化の誘因になるともいわれています。適切な食事、十分な睡眠、適度な運動を取り入れた規則正しい生活を送ることが、回復を後押しします。

  • 食事
    ビタミンやミネラル、鉄分などの不足が心の病と深い関係があるといわれています。とくにビタミンB群とオメガ3脂肪酸の不足は、うつ症状に影響する可能性が考えられています。
    「食」とメンタルヘルス「心のための食物学」のカテゴリー を見てみる
  • 睡眠および運動
    睡眠不足は生活リズムを不規則にするので大敵です。薬物療法や精神療法の効果を生かすためにも、しっかり睡眠をとることも大切です。また、気分のリフレッシュを図り、睡眠の質を向上させるためにも、適度な運動を取り入れることが有効です。
    「睡眠」とメンタルヘルス「心のための睡眠学」のカテゴリー を見てみる
    「運動」とメンタルヘルス「心のための運動学」 についても順次公開予定です。

次に、双極性障害(躁うつ)のケーススタディ を読む

または、双極性障害(躁うつ)の自己診断 [セルフチェック] を読む

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