パニック障害からの回復_改善ステップ

心の病気の症状別改善ステップ パニック障害

改善ステップ:パニック障害

症状と経過

パニック障害は、突然、動悸や息切れ、強い不安感に襲われるなどの「パニック発作」が起こる病気です。パニック発作が何度か続くと、「また発作が起きるのではないか」という予期不安が起こり、外出したくなくなったりして日常生活に支障をきたようになります。さらに放っておくとうつ状態、うつ病へと進行する場合もあります。
治療から完治までの期間には個人差がありますが、早い人で3カ月程度、長くても1年ほどと言われています。一般的な治療法は、まず服薬によって発作が起きるのを抑えることから始まります。発作の回数が減ったら、予期不安を改善するため、抗うつ剤(SSRI)で不安症状を抑え、認知行動療法などを取り入れつつ、これまで避けていた行動にチャレンジしていきます。その後、体力の回復やストレスに負けない心の耐性アップを日常生活のなかで図りながら、少しずつ服薬量を減らしていきます。

パニック障害の治療期間

よりスムーズな回復に向けて

パニック障害は、発作自体が治まっても予期不安などが残ると、元の生活に戻るのに時間がかかることが多い病気です。この病気を克服するために大切なのは、「発作が起きたらどうしよう」という気持ちから「発作が起こっても必ず治まるから心配の必要はない」という気持ちへと心を切り替えること。そのためにも、十分な睡眠、適切な食事、適度な運動により心身を整えることが必要です。
とくに、食事がしっかり摂れていないと血糖値が下がってアドレナリンが過剰になるため、イライラや不安感が増幅します。食欲がなくて食べなかったかと思えば、不安を打ち消すために一気にたくさん食べるといった行動が見られることも。そうなると、血糖コントロールがうまくできず、パニック障害が起こりやすい精神状態をつくってしまうので、気を付ける必要があります。

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予期不安は、そのことについて考えないようにしようと思っても、つい考えてしまうことで不安にとらわれる状態です。予期不安に陥らないようにするには、運動のほか、絵を描くなど没頭できる趣味に取り組むことも効果的です。

→「運動」とメンタルヘルス「心のための運動学」 についても順次公開予定です。

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