「疲れは魔物」その1:もしかして病気? とれない「疲れ」の原因を知って対策しよう
疲れには「とれる疲れ」と「とれない疲れ」がある
「うぁ〜疲れた・・」。日々の生活のなかで、こう感じる瞬間は何度となく訪れます。一時的な「疲れた」であれば、回復すれば疲れを感じなくなりますが、この何気ない一言が口癖のようになっていて、いつも疲れている、体がだるいといった状態が続いている場合には、早めのケアが必要です。放っておくと、いずれメンタルヘルスに影響を与えたり、病気の引き金になったりするかもしれません。
そもそも「疲れ」とは何でしょうか?
疲れは、痛み、発熱と並び、体から送られる3大危険信号の一つだといわれています。
長引く疲労感の大きな原因は生活習慣の乱れにあります。睡眠不足、食事の栄養が足りていない、運動不足で体のパフォーマンスが落ちている、ストレスの多い環境が続いているといった状態が疲労を招きます。
とれない疲れを放っておくと、免疫力が低下するため風邪をひきやすくなるなど感染症にかかりやすくなります。精神面ではうつ病などメンタルヘルスに関する病気のリスクも高まります。
また、その疲れが病気のサインになっている場合も。体のあらゆる機能の調節に関わっている自律神経が乱れる「自律神経失調症」、代謝を正常に保つ役割を担っている甲状腺ホルモンの分泌が低下する「甲状腺機能低下症」、体の毒素の排出や体内の水分量の調整など生体維持にかかわる「肝臓や腎臓の疾患」等において、疲労感は顕著な症状のひとつです。
生活習慣から疲れない心身をつくろう
疲れを一時的なもので終わらせるために、病気を予防し疲れを感じない心身をつくるためには、何に気をつければいいのでしょうか?
基本は、「食事」「運動」「睡眠」の生活習慣の見直しです。
「食事」は、栄養のある食材をしっかりと選び、加工食品の摂り過ぎや頻繁な外食には注意しましょう。疲れをとるという意味では、豚肉などに多いビタミンB群も有効ですが、最近の研究では、鶏のムネ肉に疲労回復効果をもつ「イミダペプチド」という成分が多く含まれることが明らかになってきていますので、こうした疲労回復に役立つ食材を積極的に摂ることがおすすめです。
■参考コンテンツ
心に働くレシピ
https://7korobi8oki.jp/food/recipe
「運動」は、精神的なリフレッシュや代謝を促進し免疫力のアップにもつながります。日頃から運動不足の人は、いきなりウォーキングやジム通いなどは難しいかもしれません。そんなときは、テレビを見ながらや、料理や掃除、洗濯をしながら運動できるような「ながら運動」など、日々の生活の中で続けられるちょっとした運動習慣を取り入れる工夫をしてみましょう。
「睡眠」は細胞を修復し、心身をリセットしてくれます。寝ても疲れがとれない、睡眠時間は足りているはずなのに、寝足りないという人は、睡眠の質に問題あり。食事から睡眠までの時間が短い、夜にカフェイン飲料を飲むなど、熟睡を妨げる習慣をやめて寝具にこだわるなど、睡眠環境を整えましょう。
■参考コンテンツ
「睡眠」とメンタルヘルス「心のための睡眠学」
https://7korobi8oki.jp/sleep
とくに注意したいのが、就寝前のスマホです。ストレス解消や眠る前のリラックスタイムと思ってスマホいじりをする人が多いと思いますが、寝る前にスマホをいじるとブルーライトの影響で熟睡できなくなり、結果として心身にかなりのストレスがかかってきます。つまり、ストレス解消するつもりが、逆効果となってしまうのです。また、視力の低下や肩こりなどにもつながるため、就寝前のスマホタイムが癖になっている人は、寝る1時間前にはスマホいじりをやめる工夫をしてみましょう。